現場を見たときはさすがに驚いたのですが、よく考えてみると、裏山からの雨水が浄化槽にものすごい勢いで流れてきて、周りの砂が水分を含み液状化と同じ現象が起きたものと思われます。いつまでもこの状況では住まいになっている方は不便極まりないので、速やかに浄化槽復旧作業にとりかかります。
「二度と同じことが起こりませんように。」という思いを込め、工事を始める前にお酒と塩でお清めをいたします。
まずは、浄化槽を穴から取り出すために、水をバキュームカーで汲み取り、上部のコンクリートを壊します。ここで丁寧に作業をしないと、浄化槽を痛めて使いものにならないので慎重に作業をします。
取り出された浄化槽。傷が付いていないので再度使えそうです。
残された砂を全部取り出し、今回浮き上がり防止措置を設置する場所の位置を決めます。
浮き上がり防止措置のL型アングルをコンクリートにアンカーボルトで固定し、更に、上部コンクリートに埋め込まれるL型アングルをボルトで緊結します。
浄化槽を再度地中に戻します。
戻された浄化槽を再び砂で埋め戻します。又、近くには暗渠と呼ばれる、表には出てこない排水を設置します。
埋戻しが終わったら鉄筋と型枠を組んでコンクリートを打設します。
コンクリート打設が完了し、周りに採石を敷き込み均して復旧作業の完了です。
今回、被災された方は不便な生活を強いられ、とんだ災難だったと思いますが、復旧が済み元の生活に戻ることができて一安心だと思います。
平戸以外にも日本では災害による甚大な被害が起きておりますが、自然の猛威には人間の力は何ともちっぽけだと感じてしまいます。
災害に遭われた方には、心からのお見舞いを申し上げると共に、一日でも早く元の生活にもどれるようお祈りいたします。